平成30年6月定例 教育厚生委員会

◆山梨県病院及び診療所に関する基準等を定める条例中改正の件

(条例改正の背景及び考え方について)

猪  股  ただいまの条例改正について、幾つかお伺いします。

今回の改正は国の規則改正に合わせて行っているものであり、内容的にも全て国の基準に従うものとされています。ただいまそういう説明がありましたけれども、まずそこで、国はどのような考え方で今回の改正を行うのか、改正の背景や国の考え方など、改正の詳細について伺います。

 

医務課長 改正の背景、国の考え方という御質問でございますが、まず、(1)の病床数の算定方法の改正について、その背景や考え方を御説明いたします。

先ほど申し上げましたとおり、医療法におきましては、医療圏域ごとに基準の病床数を定めておりまして、現在、存在する病床数が基準の病床数を超える地域では、原則として新たな病院の許可ですとか、病床の増設はできません。こうした中で、1つ目のポツ、介護老人保健施設の病床数の算定でございますが、老健施設というものは、介護と医療の中間的な施設であるという考え方によりまして、入所定員数の半分を既存の病床数に算入することとされておりました。

 この規定がありますと、老健施設の整備を進めていきますと、既存の病床数が増加いたしますので、結果として、その他の必要な病床の整備に支障が生じる可能性があるという国の考え方から、今回、この規定を削除するものでございます。なお、この算定方法は、平成24年にこの条例が制定されたときから、当分の間、適用されないとされてきたものでございまして、削除することによる実質的な影響はございません。

次に2つ目のポツでございますが、療養病床を老健施設等に転換した場合の規定でございます。この規定は、療養病床を老健に転換しても、それで減った分で新たな病床をつくることはできないという規定でございます。この考え方は、療養病床と老健施設というものは機能的に似ているものでございますので、機能的に同様の施設に転換して、その減った病床数で一般病床をつくってしまえば、病床が過剰になる可能性があるということで、それを避けるための規定でございます。

 また最後に、(2)の療養病床における看護師の配置基準の経過措置の延長でございますが、これは、国は、本来、平成29年度末で介護療養病床を廃止するとしておりましたが、この廃止が平成36年まで延長されましたので、これに準じまして職員の配置基準も延長するというものでございます。

 

猪股委員 条例改正の内容の中、(1)の病床数の算定方法について、療養病床を、先ほど説明があった介護老人保健施設等に転換した場合の算定方法の期限が、平成36年3月31日までとなっておりますが、この6年間というものはどういう考え方ですか。

 

医務課長 6年間の考え方でございますが、現在の地域保健医療計画、これは医療法の規定に基づきまして各都道府県が策定することになっております。全国一律でつくっているものでございますが、この計画期間が平成36年3月31日までとなっております。医療計画を策定する際には、既存の病床数及び基準の病床数を計算いたしますので、病床数の算定方法の期限と地域保健医療計画の期間が一致しているというものでございます。

◆(国民健康保険制度改革について)

猪  股 国民健康保険制度改革について、何点かお伺いします。まず、国民健康保険は我が国の世界に誇る国民皆保険の最後のとりでとして大きな役割を果たしています。今後も持続的な医療保険制度を将来にわたって堅持するため、今年度から県が新たに保険者として加わり、県単位で財政運営を行う国民健康保険制度改革が施行されたところであります。

 そこで、今回の改革は大きな改革であったが、これまで保険者として国民健康保険を運営してきた市町村は、この制度改革にどのように対応しているのか、その辺についてお伺いします。

 

国保援護課長 国民健康保険制度改革のスタートに当たりまして、市町村におきましては、算定方式の変更及び国民健康保険運営協議会に関する条例の改正など、必要になっておりますけれども、これまでに全ての市町村におきまして改正済みとなっているところでございます。また、この4月から市町村に対してお支払いいたします交付金の支払いを進めているとともに、市町村のほうからいただきます納付金につきましては、現在、納めていただくための準備をしているところでございます。制度改革に伴う作業といたしましては、順調に推移していると考えております。

 

猪  股 今回の国保の制度改革の中で、納付金の仕組みが導入されたことなどにより、保険税や保険料の算定にも影響が出ると思います。そこで、各市町村の今年度の保険料などはどうだったのか、上がったのか、下がったのか、その辺が理解できないのですけれども、いかがでしょうか。

 

国保援護課長 2つございまして、条例で税率を決めております保険税でやっているところが25市町村でございますけれども、その中で、保険税を引き上げたところが1団体、また引き下げたのが11団体、変更なしが13団体でございました。

もう1つの保険料のほうで、こちらのほうにつきましては、賦課割合の部分しか示していないわけですけれども、引き上げたところが1団体、変更なしが1団体となっております。

 

猪  股 国保制度改革は、一応、順調にスタートできているものと思います。この制度改革の趣旨は、県が保険者になって、県単位で国保の財政運営を行うということですが、今後は県内のどこに住んでいても、同じ所得で同じ世帯構成なら同じ支払金額になるのか。そういうことを進めていく必要があると考えますが、今後、保険税等の一本化を実現していくためにも、どのような課題があるのか、その辺はいかがでしょう。

 

国保援護課長 将来的な保険税・料の一本化につきましては、まずは市町村の中で異なる国保の算定基盤となる部分の統一をしていく必要があると考えております。例えば、保険料の算定につきましては、所得割、均等割、平等割の3つでやっているので3方式と言われるところと、それと、これに資産割を加えた4方式でやっているところがありますので、これらについて合わせていく必要があると思っています。

また、これに加えまして、収納率につきまして、一番高いところと一番低いところでは8.9ポイントの差がございますので、これらについてもその差を縮めていく必要があると考えております。

 

猪  股 保険税率等の一本化に向けては幾つかの課題があることはわかりましたが、県ではこうした課題を解消するためにどのような取り組みをしていくのか、その辺をお聞きします。

 

国保援護課長 一本化に向けた課題の取り組みのため、現在、均等割、所得割、平等割の3方式への統一や収納率の向上というところにつきまして、県の特別交付金を用いまして、積極的にこれらに取り組んでくれる市町村について支援しようと考えております。昨年度からこれまで、7市町村が4方式から3方式に切りかえていただいたところでございます。また、これらを行うに当たりましては、市町村の担当者と現場の状況をよく聞きながら、一本化に向けた課題の整理及び課題解消に向けた取り組みについて検討していきたいと考えております。

 

猪  股 最後に伺います。国保制度を持続可能なものにしていくためには、高齢化の進展等により、今後、増大が見込まれる医療費の適正化にも取り組む必要があると考えます。これについて、県がどのように取り組んでいくのかをお聞きします。

 

国保援護課長 医療費適正化に取り組んでいただける市町村に対しましては、国が行っております保険者努力支援制度に加えまして、県の交付金を積極的に活用してまいる所存でございます。県の持っております特別交付金におきましては、健康づくりや疾病予防に加えまして、医療費増大になる可能性が非常に高い骨粗鬆症対策に対しまして、交付金を充ててまいりたいと考えております。また、これと合わせまして、後発医薬品、ジェネリックの使用促進につきましても進めてまいりたいと考えているところでございます。

 

◆(建築物の法定点検について)

学校施設課長 建築基準法は、年々、厳しく改正がされてきておりまして、過去、市川高校ですとか農林高校など、建設年次が古いもの、例えば昭和34年当時ということだと思いますが、そのぐらいのときの基準法では、高さとかが3メートルとか、そういう基準であったと思います。その後、震災とかがあって基準が下がって、今、2.2メートルということで、建築基準法で言うと既存不適格という、その当時は適切であったけれども今は適合していないというものが存在しています。それがデータとか図面とかがございませんので、それが確かかというと、そこはちょっと不明確なものではございますけれども、そういうものも存在するのではないかと考えております。

 

猪  股 調査は業者に委託してやっているそうですね。言いたいのは、今、県の職員で、この専門職というか、こういう建築に関する専門知識を持った職員はいるのかどうなのか、その辺はいかがですか。

 

学校施設課長 学校施設課で建築職3名おりまして、1級建築士の資格を持っております。したがいまして、今回、法定検査ということで実施をしておりますけれども、今後は、その法定検査に加えて、既存不適格と言われているような施設も全て、例えば学校内にある石碑なんかも見てまいりたいと考えております。それによって生徒、学生等の安全確保に努めてまいりたいと考えております。

 

猪  股 これは、ブロック塀を例にとると、鉄筋、配筋がオーケーかどうかの判断は専門職ですね。でも、建築基準法が改正されて、支えがないかどうかの判断ぐらいは一目でわかりますね。今回の事故は、一見見ればわかるものがこういう形で事故につながってしまったということです。

だから、あえて言うのは、今後の調査に関しては、専門職ではなくても一目でわかるものはどんどん調査だけして、改善をしていかなければならない、手を打たなければならない、そこはわかってもらえると思うのだけれども、今後、職員にそれをやれと言っているのではなくて、もうちょっとやり方を考えてもらいたい。調査の効率を上げることが第一だと思います。あとは、専門職に任せるものは任せる、対応としてブロック塀でないものはフェンスに変えていくとか、そういうことを変えていくべきだと私は思います。

それから、例えを言わせてもらっているのだけれども、市町村に関しては、今度、学校、中学校、小学校、保育園とか、そこに関する県からの指導というものに対してはどういうやり方でやっていくのか、その辺はいかがですか。

 

学校施設課長 県の教育委員会と市町村の教育委員会が、いろいろな議題を話し合う教育長会議というのが年に何回かあります。この折に、今回の事件のこと、そして点検のこと等を改めてお願いしまして、周知徹底を図っていきたいと考えております。また、先ほどもありましたように、管理するのは市町村ですけれども、県の担当者を派遣しまして、実際に改修が進んだのか、あるいはまだ安全でないかということはきちんと確認していきたいと考えております。

 

猪  股 先ほども、技術上の問題がありますけれども、あえて言わせてもらうと、県からもそういう指導をしていくべきではないか思います。今言った調査の効率を上げていくことも1つ、そして、職員の中にも、簡単なことぐらいは判断ができる職員をやはり少しは抱えるべきと思うのが私の感想です。その辺に気を配っていただければいいと思います。

 

猪  股 先ほども望月委員の質問に入っていたのですけれども、私が解釈する上で聞いておきたいことがありますのでお願いします。大阪での震災のときに、ブロック塀が倒壊したということで、調査によると県内でも県立高校の塀とか、いろいろなもので基準法に合っていないというものが報道関係で私らも知りましたけれども、この公立高校に対して、こういう建築基準法にはまらないような物件があるということすらおかしいなと思います。そういう解釈でいくと、検査されていないのかなという心配もあります。高校ばかりではないけれども、特に言えるのは今回の場合は県で管轄する高校の建物等、塀とか、そういうものに対してはどういう解釈で、今、捉えているのか、その辺はいかがでしょうか。