平成28年2月定例会土木森林環境委員会

◆やまなし「水」ブランド戦略推進事業費について

猪股委員 森の3ページ、やまなし「水」ブランド戦略推進事業費について伺います。本県の豊かな自然から生み出される水は貴重な地域資源であり、それを生かして本県のイメージアップや地域の活性化に結びつけていくことは大変重要であります。戦略そのものは、現在、策定中とのことであり、その全容は示されておりませんが、今議会の会派代表質問に対して、知事からその基本的な考え方について答弁があったところであります。そこで、まず「水」ブランド戦略についてどのような内容を構想しているのか、改めてお伺いいたします。

森林環境総務課長 この「水」ブランド戦略の現在の構想でございますが、これまで水に関する専門家等によるアドバイザー会議からさまざまな意見をいただきまして、検討を進めてきたところです。それらの意見の中には、水源林、水環境、地下水、水質等が保全されていることが、ブランドの価値としては何よりも大事であるということが、異口同音に指摘がされたところです。そうしたことから、それらの意見を踏まえまして、戦略の考え方としましては、持続可能な水利用を前提に、健全な水循環を守り育てる育水という考え方を基本においた上で、効果的なPRを通じて、本県の良質な「水」のイメージを国内外に浸透させていくことを目指していきたいと考えております。その上で、本県の水資源が持ちますポテンシャル、潜在的な価値を最大限に活用しまして、県産品の競争力の強化による地域産業の活性化や観光振興、地域の魅力向上による交流人口の拡大など、さまざまな分野にわたって施策の方向性をブランド戦略の中で示していきたいと考えております。3月、今月中旬に開催するアドバイザー会議によりまして、本年度中に策定してまいる予定でございます。

 

猪股委員 本県の水を「水」ブランドとして打ち出していく前提として、豊かで良質な水資源が将来にわたって安定して供給されていくことは何より大切であります。しかしながら、ブランドの確立は一朝一夕にできるものではありません。しっかりと腰を据えて取り組むことが必要だと考えられます。次に、補正予算において、戦略推進事業費として2,085万円余りですか、計上されておりますが、この内容についてはいかがですか。

 

 

森林環境総務課長 やまなし「水」ブランドのPRにかかる経費といたしまして、2,000万円となっております。これは水を切り口といたしまして、本県のブランドイメージの浸透、定着、向上を図るなど、総合的なPRを展開するものでございまして、その方法といたしましては、プロポーザル方式によりまして、最も効果的な手法を採択いたしまして、情報発信を進めてまいりたいと考えております。残余の額であります85万1,000円につきましては、PR用のブックレット、リーフレット作成にかかる経費でございます。これは本県のすぐれた水資源を紹介する日本語版、他言語版のリーフレット、ブックレットの作成にかかる費用でございます。

 

猪股委員 具体的な内容を伺いたいと思います。先ほどの御答弁で、育水を戦略の基本に置くということでしたが、育水を進めていくためには、的確な情報や専門家の知見に基づき、水環境の保全を図っていくことが必要であります。また、水を使う立場である県民や事業者の理解と協力が欠かせません。これらは、いずれも水ブランド確立のためには必須の条件ではないかと考えられます。そこで、育水の実践と普及をどのように進めていくのか、お伺いいたします。

 

森林環境総務課長 戦略の基本となります育水につきましては、まず明年度でございますが、研究機関や事業者団体、行政によります山梨育水研究会議、まだ仮称でございますが、これを新たに設立したいと考えております。この会議は、長期的視点に立ちまして、本県の水資源の保全と有効利用を行うための仕組みづくりを産学官連携で進める組織というふうに考えております。これによる取り組みの一例としましては、「水」ブランドの価値、維持向上を図るための情報共有や研究連携を図ることなど、こういったことを検討しているところでございます。また、県民や事業者の皆様の育水、環境保全に根差す水資源の保護、こういったことに対する関心を高めていただくために、育水推進県民大会といったようなものを開催いたしまして、県民総ぐるみで「水」ブランドを守り育てる意識の醸成を図ってまいりたいと考えております。

 

猪股委員 既に県が実施した調査によれば、水資源として本県の認知度は必ずしも高くないということでありました。こうした状況ですから、海外に至ってはまだまだこれからというのが現実だと思います。世界的に水資源への関心が高まっている中、「水」ブランドの展開により本県のイメージアップを図り、観光振興などにつないでいくことが期待されますが、国内はもとより海外に向けてどのようにPRを実施していくのか、伺います。

 

森林環境総務課長 PRの関係でございますが、まず国内に向けましては、明年度、良質な水資源を持ちます本県の魅力をPRするために、先ほど申し上げましたように、プロポーザル方式によりまして最も効果的なイメージアップ手法を採択しまして、首都圏のみならず、今回の調査で明らかになりました認知度が低い関西や中京圏をターゲットにしまして、キャンペーンを実施したいと考えております。また、海外に対しましては、本県のすぐれた水資源を紹介する多言語のリーフレット、ブックレットなどを作成いたしまして、トップセールス等の機会を通じまして、積極的に配布などをいたしまして、また他部局であります観光部や農政部とも連携をしながら、海外へ情報発信を積極的に行ってまいりたいと考えております。

 

猪股委員 本県は豊富な水資源とそこから生み出される数々の産品に恵まれ、我が国の中の特筆すべき地域と考えるところであります。ぜひ「水」ブランド戦略推進を通じて、本県のさらなるイメージアップや地域振興につないでいただきたいと期待しております。この水の事業ですけれども、これは山梨県のイメージアップ、要は山梨県の水を販売するわけではございませんから、この山梨県にどれだけの業者があるのかどうなのか、その辺はちょっと定かではありませんけれども、要は山梨県のイメージアップを図るためには力を入れていかなきゃならない。ただ、業者の手助けをする必要はないという形ですから、税収入で山梨県にプラスはあると思うんですけれども、間違った方向へ行かないように、その辺も気をつけていっていただきたいと思います。

 

◆広域連携河川改修受託事業費について

猪股委員 県土の24、25ページの広域連携河川改修受託事業費についてお尋ねします。先ほど課長から説明がありました長塚橋は、私の地元でありまして、この北側には長塚の第2踏切があり、今年度3月末で拡張が終わります。その路線南側ですから、この工事に対しては、去年質問させてもらい、また予算をとっていただきありがたいと思っています。長塚橋のかけかえの拡幅費用のことでありますが、貢川の改修に、先ほど課長からも説明がありました市の負担等があると思うんですけれども、その辺の詳しい内容をお聞きしたい。

 

治水課長 長塚橋のかけかえに際しまして、幅員を広げるために市から費用を受託して行うものでございます。現在、長塚橋の幅は4メートル、延長が12メートルでございます。これを貢川の改修に伴いまして、幅6.5メートル、延長17.8メートルに広げるものでございます。河川改修に伴う橋の拡幅に関しましては、国土交通省の規定によりまして、幅員を広げる分については道路管理者に負担を求めるというルールになってございます。このため、現在の4メートルを6.5メートルに広げますので、広がる2.5メートル分につきましては、道路管理者であります甲斐市の負担ということになりまして、その負担率が38.4%ということになります。長塚橋のかけかえに必要な費用がおおむね2億円ということでございますので、この分の38%につきまして甲斐市からご負担をいただく。平成28年度及び29年度にかけかえを予定してございますので、平成28年度は甲斐市からは若干少なめに負担いただいて、平成29年度に多めにいただき、結果的に38.4%のご負担をいただくということで甲斐市長と協定を結びまして、工事を実施するという状況でございます。

 

猪股委員 この長塚橋の改修のスケジュールはどうなっているか、その辺はいかがですか。

 

治水課長 長塚橋のスケジュールでございますが、先ほど債務負担のお願いにもあったんですけれども、債務負担を設定して工事を進めていきたいと考えてございます。具体的には、平成28年度夏から秋にかけて発注を行いまして、準備工、あるいは仮設橋等の設置を行いまして、平成29年1月ごろから橋の下部工の設置、その後、上部工を設置いたしまして、予定では平成29年12月ないし平成30年1月ごろまでに完成を図りたいと考えてございます。

 

猪股委員 長塚橋の付近の現在の改修の状況、その辺はどうなっているのか、お聞きします。

 

治水課長 下流は護岸の整備を進めてございまして、現在、長塚橋の直上流にございます釜無川流域下水道の下水道管の移設工事に着手してございます。これが平成27年12月に工事を契約いたしまして、現在、河川の切り回しですとか、迂回路等の道路の工事を行ってございます。そして、この5月までには下水道管の工事を終わらせたいと考えてございます。

 

猪股委員 北側の踏切が拡幅の終了に続いて、長塚橋の計画もできるだけ予定どおりにしてほしいんですけれども、いかがですか。

 

治水課長 先ほどスケジュールのときに申しましたとおり、平成29年冬、あるいは30年1月ころという予定でスケジュールを組んでおります。基本的に、そのスケジュールに間に合わせるように工事を進めてまいりたいと思っております。

 

猪股委員 よろしくお願いします。

 

◆県単独河川維持修繕費について

猪股委員 次に県土25ページ、県単独河川維持修繕費についてお尋ねします。河川管理施設の修繕、改築及び堆積土砂等の除去とありますが、具体的にどのような内容でしょうか。

 

治水課長 これは、基本的に小規模な修繕ということになります。河川の改修を伴わず、現状の河川施設の修繕でございまして、例えば護岸、あるいは根固め、床固工とか帯工といった河川管理施設が破損したような場合に、この施設の修繕を行う費用、比較的小規模な堰ですとか水門、排水機場等の修繕、局部的に河床に堆積したような土砂、こういうものを排除したり、逆に洗掘を受けたようなところを埋め戻すということで、河床の安定を図るもの、特に最近、出てまいりますけれども、河川の中に生えてきております支障木の伐木、こういったものにこの事業費を充当させていただいております。

 

猪股委員 事業を実施する箇所は何カ所もあるかと思うんですね。その中で、選定する考え方について、説明いただきたい。

 

治水課長 日常のパトロールとか地域の情報をいただく中で、例えば護岸とか河川管理施設であれば、破損状況等を確認しまして、当然、破損状況がひどいものは優先になりますし、放っておいた場合に、例えば横が市街地の場合と森林ですとか、そういったものを比較した場合、何かあったときの被害が大きいもの、こういったものを比較させていただきまして、優先度をつけております。やはり掘込河川、いわゆる地面より下にある河川と堤防で守られている河川、こういったものにつきましては、やはり堤防で守られている河川のほうが何かあったときに被害が大きいものですから、そういったものを優先させていただいております。土砂の堆積、障害木の除去、これもやはり程度問題と、万が一、被害が起きたときの被害の大きさ、こういったようなものを考えて、必要性が高いところから優先して実施させていただいております。

 

猪股委員 今後も適正な維持管理に努めていただき、災害が起きないように、ぜひよろしくお願いします。

 

◆都市計画マスタープラン策定費について

猪股委員 県土の38ページ、都市計画マスタープラン策定費について伺います。山梨県都市計画マスタープラン及び都市計画区域マスタープランは、本県の都市計画の方針を示したものと承知しておりますが、それぞれの計画の位置づけ、役割はどのようなものなのか、お尋ねいたします。

 

都市計画課長 山梨県都市計画マスタープランは、県全域を対象といたしまして、都市計画区域外の開発や建築圧力に対応するための土地利用コントロールの考え方も含めまして、土地利用や都市施設の整備の方針を広域的に示しているものでございます。一方、都市計画区域マスタープランは法定計画、法律で策定が義務づけられている計画でございますけれども、それぞれの都市計画区域を対象といたしまして、区域ごとに土地利用や都市施設の整備の方針を示したものでございます。どちらにつきましても、あらかじめ目指すべき県土像や都市像を地域社会の合意として明確にしておくことを目的に策定するものでございまして、個々具体の都市計画については、この方針に則して定められることとなります。なお、計画期間につきましては、国の指針に示されているとおり、本県においては10年間としております。

猪股委員 本計画はまさに本県の目指すべき県土像を形づくる上で非常に重要な役割を果たすものだと思っております。今回の計画策定に当たって、どのようなことを課題として捉えているのか、その辺はいかがでしょう。

 

都市計画課長 御存じのとおり、リニア駅周辺については、現在、市街化調整区域となっておりまして、現行の区域マスにおいても市街化を抑制する区域とされておりまして、大規模開発、新市街地的な土地利用については制限をされている状況でございます。一方、県ではリニア環境未来都市整備方針を策定することとしていることから、平成39年のリニア中央新幹線開業に向け、駅周辺の整備を確実に進めるためには、先ほど申しました県マス、区域マスを改定し、駅周辺を新たな拠点と位置づけ、今後の土地利用の方針について明確に示す必要があると考えております。また、人口減少や高齢化を背景として必要とされる持続可能でコンパクトなまちづくりなど、社会情勢の変化を的確に捉え、計画策定に取り組んでいきたいと考えております。

 

猪股委員 計画策定までのスケジュールについてはどのように考えておりますか。

 

都市計画課長 マスタープランの見直しにつきましては、前回、前々回の策定スケジュールを参考に考えますと、3年間ということで想定しております。明年度につきましては、現行マスタープランの検証、人口規模、産業規模、それに伴う市街地規模の将来推計、国、県及び各市町村の施策の確認などを調査、解析する中で、策定方針を検討していく予定でございます。平成29年度は関係機関、県庁内、国の機関、市町村等と協議するとともに、地域の皆さんのご意見も聞きながら、改定素案の策定を行っていく予定でございます。平成30年度につきましては、都市計画決定のための法定手続に要する期間として見込んでおりまして、平成30年度中の策定を目指してまいりたいと考えております。

 

猪股委員 ありがとうございました。

◆空き家対策総合事業費について

猪股委員 県土の48ページ、空き家対策総合事業費についてお尋ねいたします。まず、市町村が行う空き家の実態調査への補助等のことでありますが、昨年4月に空き家対策市町村連絡調整会議を設置したと記憶しております。この会議では、これまでどのような取り組みをしてきたのかお伺いいたします。

 

建築住宅課長 昨年4月以降、現在まで3回ほど会議を開催しております。この会議、市町村だけの会議ではなくて、県内の県庁15課室から構成されている部署の担当者も含めた会議になっております。現在までに国の法律の施行内容、また補助内容、本来、市町村が取り組むべき内容、特に実態調査が必要であるという話をする中で、別途、この会議とは別にワーキンググループも結成する中での取り組みを行っているのが実情です。

 

猪股委員 今、話のあった空き家の実態調査は具体的にどのようなことを行うのかお伺いいたします。

 

建築住宅課長 市町村連絡会議の中でワーキンググループを結成しまして、実態調査マニュアルというのをつくりました。やみくもに実態調査を行っても、今後、生かされないでは困るのでという思いを含めてつくりました。具体的にその内容を申し上げますと、まず机上調査で事前に集められる情報、住民基本台帳とか自治会からの情報、こういったものを集めまして、まずターゲットを絞っておくことを優先としております。2段階目としましては、今後、現地調査に入りますけれども、基本的には外観からの調査になります。ただ見ておしまいでは意味がありませんので、その中でも、見ながら、4段階に分けて、軽易な損傷があるもの、重大なものが見受けられるもの等に分けて、最終的にはそれを整理してまとめていくような形でマニュアルをつくって、今、取り組んでいるのが実態です。

 

猪股委員 最後になりますけれども、たまたま私のところも自治会長が空き家を、今、調査しております。この中で、この補助制度を活用して、市町村が行う空き家の実態調査が進んでいくと思われますが、今後、この調査結果はどのように空き家対策に活用されていくのか、その辺はいかがでしょう。

 

建築住宅課長 空き家対策特別措置法が、本来、求めておりますのは、対策計画をつくること、これは市町村がつくることになりますが、最終的にはそこに反映されるような実態調査であるべきだと考えております。既に都留市におきましては、今、実施計画を策定中でありまして、特に都留市の場合、モデル地区を選定して、市街地、旧集落、農地集落、その3つのゾーンに分ける中でモデル地区を策定している。今後はモデル地区を中心に取り組みを進めていきたいという意向を抱いているものもございます。今後はそういったものの反映も含めて、県下市町村に意思が統一できるよう、取り組んでいきたいと考えております。

 

◆特定鳥獣保護管理費について

猪股委員 森の22ページ、特定鳥獣保護管理費について伺います。野生鳥獣による農林業被害は深刻化しており、特にニホンジカについては急激な生息数の増加と生息域の拡大により、生活環境や高山植物などの生態系へも大きな影響を与えています。このような中、県では第二種特定鳥獣管理計画を策定し、平成35年までに生息数を半減させる目標に取り組んでいますが、これまでどのように捕獲を実施してきたのか、その辺をお伺いいたします。

 

みどり自然課長 ニホンジカにつきましては、県と市町村で標高1,000メートルを境にゾーン分けをしておりまして、県では主に標高の高いところの鳥獣保護区を中心に、市町村では里山を中心とする地域におきまして、それぞれ猟友会に委託して捕獲を実施してまいりました。

 

猪股委員 県と市町村が連携、協力する中で捕獲に取り組んでいることはわかりました。しかし、昨年、国は本県のニホンジカ推定生息数を約7万頭と公表いたしましたが、実に従来の推計の1.8倍ということで、さらに捕獲を強化していかなければ減少させることは非常に難しいと思います。そこで、従来の県と市町村による管理捕獲に加え、新たにどのような取り組みをするのか、その辺、いかがでしょうか。

みどり自然課長 これまで、捕獲の強化を図るために、例えばわな猟の普及促進であるとか、猟友会の青年部への活動支援などに取り組んでまいりましたが、昨年、鳥獣保護管理法の施行によりまして、新たな捕獲の担い手として、民間事業者を活用する、認定鳥獣捕獲等事業者制度が創設されました。明年度はこの制度を活用した新規事業を予定しております。

 

猪股委員 猟友会会員の減少、高齢化が進む中、民間事業者の活用は、新たな捕獲の担い手として、今後、大いに期待されるところであります。それでは、認定鳥獣捕獲等事業者制度とはどのような制度であり、また現時点で申請や認定の状況について、どんな様子かお伺いいたします。

 

みどり自然課長 認定鳥獣捕獲等事業者制度は、捕獲等に専門性を有しまして、安全を確保し、適切かつ有効に鳥獣の捕獲等を実施できる事業者を都道府県が認定するものであります。捕獲に従事する者は、技能知識、救急救命講習の受講や定期的な射撃訓練等が義務づけられておりまして、従来の管理捕獲よりも高い捕獲技術と安全性が見込まれるところであります。本県の現在の状況につきましては、11月に県の猟友会を認定しましたほか、申請を検討している事業者からの相談に応じているところであります。

 

猪股委員 これまで県ではさまざまな狩猟者の確保、育成対策を行い、捕獲の強化に取り組んでまいりましたが、さらに強化を図るために、新たな制度の活用が必要であると考えられます。そこで、県では認定鳥獣捕獲等事業者をどのように活用していくのか、今後の対策についてお伺いします。

 

みどり自然課長 昨年、県の森林総合研究所の研究結果によりまして、八ヶ岳と秩父山系、富士山の周辺などで、1平方キロメートル当たり20頭以上のニホンジカの生息密度の特に高い地域が判明しました。明年度はこれらの地域の5カ所におきまして、雌ジカの出産時期となります4月から6月に集中的に捕獲を実施することとしております。

 

猪股委員 高い捕獲技術を持った特定鳥獣捕獲等事業者による科学的な研究結果に基づいた集中的な捕獲を進めることは、生息数の半減目標の達成に効果があるものと期待されます。引き続き、事業者の育成や活用方法の検討を行い、より効果的な捕獲を進めていただきたいと思います。一方、ニホンジカの捕獲を進めるに当たり、以前から捕獲個体の処理が課題となっておりましたが、新規事業として、ニホンジカ共同埋設実証事業の経費が計上されております。この事業の具体的な内容について、お伺いします。

 

みどり自然課長 ニホンジカの捕獲個体のほとんどにつきましては、狩猟した方が埋設処理をしております。年々、高齢化が進む中で、捕獲従事者にとっては負担が大きいということは前々から言われていることでありますが、そこで長野県の先進事例などを参考にいたしまして、今回、県有林の中に共同埋設場所を設置して、捕獲個体処理の実証を行うこととしております。

 

猪股委員 捕獲を進めるための環境整備という観点から、評価できる取り組みだと思います。捕獲個体処理の負担軽減につながるよう、現場の狩猟者の意見を取り入れながら、工夫して進めていっていただきたいと思います。このようにさまざまな方法で捕獲強化に取り組んでおりますが、明年度のニホンジカの捕獲目標についていかがか、お伺いいたします。

 

みどり自然課長 明年度は従来の県と市町村の管理捕獲をさらに拡充するほか、これらの新規事業を組み合わせまして、今年度の1万4,000頭に2,000頭を加えまして、1万6,000頭の捕獲に取り組んでまいります。

 

猪股委員 県においては、継続的に捕獲体制の強化を図り、捕獲頭数を増やしていることはわかりました。さらに捕獲を進めていくためには、担い手である狩猟者の確保が必要であります。先ほど課長の説明にありました、森の21ページ、狩猟管理指導費という項目です。狩猟免許試験の日数を増やすと説明がありました。その辺で、狩猟免許取得者の状況について、現状はいかがですか。

 

みどり自然課長 今年度の狩猟免許の取得者は253人でありまして、そのうち、新規に免許を取得した方が184人おります。昨年度より48人ふえているところであります。そのうちの種目につきましては、約半数の97人がわなの免許をとっています。明年度は農繁期の8月の受験が難しい果樹地域等の要望がありまして、1月の試験日を、今、1日実施しているところですが、さらに1日増やして2日間としまして、さらに免許取得者の増加を図ってまいりたいと考えております。

 

猪股委員 野生鳥獣被害の現状を考えると、捕獲の強化は喫緊の課題でありますので、国や市町村との連携をさらに深める中で、民間事業者の育成や活用を図りつつ、狩猟者の確保を進め、より一層、効果的な捕獲対策に取り組んでいただきたいと思います。